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主演ケヴィン·スペイイイイイイイ不,,,,,,,,(が流れたとき,私のツイッターのフィードでは皆のリアクションが惊くくらい一致していた。スペイシーによる被害がどれほどの规模だったかについては,その当时は明らかにされていなかったが,多くの人が同シリーズでの彼の続投について疑问を投げかけ,その言い方はさまざまあれど,皆が以下のことを求めていた。「フランク·アンダーウッドを死なせて,代わりにロビン·ライト演じるクレアを主役にしてほしい」。なぜ,多くの人の口からこの解决法が出て来たかというと,それが真新しいものではなかったからだ。
 
「ハウス·オブ·カード野望の阶段」は人を骗し,胁し上げ,时には杀人まで犯しながらホイイトハウスへと上り诘める,无慈悲で,軽蔑された政治家フランクの物语だと宣伝されているが,実际は主人公同様に无慈悲で计算高い妻,クレアの物语に依るところが大きい。マクベス夫人を仿佛させる役どころはシーズンを重ねるにつれ,次第にそれを凌ぐようになっていく。制作中止が予防的措置ではなく,スペイシーの撮影现场での不适切行为に対する后手の対応だったと明らかになるや(多くのハウス·オブ·カードのクルーメンバーが彼のセクハラの “やり口” についてCNNで语り,オンラインニュース「来自Buzzfeed」は彼の行为はバルディモアの舞台セットでは公然の事実だったと报じた)スペイシーは正式に解雇された.Netflixは先日,同ドラマはファイナル·シーズンを短缩した形で再开すると発表(おそらく大急ぎで脚本の书き直しが行われたであろう),主人公はライトになることが告げられた。ひとりの有害な男性によって番组全体や,そのキャストやクルー达のキャリアや评価が台无しにならずに済んだのは喜ばしいことだが,このようなきっかけでライトに然るべき役がまわってきたというのはかなり不満だ。

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実际は,フランク·アンダーウッドというキャラクターはスペイシーが失脚する随分前から既に终わっていて,数シーズン前からこのドラマを持たせていたのはライトだった。「ハウス·オブ·カード」は遅きに失した感がある。责任者のボー·ウィリモンが抜けたあとにスタートしたシーズン5はほとんど话题になることもなく,寒くて,缲り返しばかりの物语の性质が今までになく明らかになった。当初はフランクの反社会的で攻撃的な机知に富んだセリフや,ウインクしながらカメラに向かって语る独り言が面白かったため,彼の空虚さは重要ではなかったけど,シーズン2,そしてシーズン3と进むにつれて,その纹切り型の切り回しは古臭くなっていった。

人间味や情热もない,権力そのものを求める中身のない男,という役どころで出来ることは限られている。确かに彼は时にウォルター·ホワイトとトニー·ソプラノというテレビ黄金期のキャラクターを合わせたような人物だったが,フランク·アンダーウッドはいわゆるアンチ·ヒーローではない。彼は长编の物语に耐えうるほどの深みやニュアンスを持ち合わせていない,一元的な悪役だ。それ故に,オリジナルのイギリス版「ハウス·オブ·カード」は3つのミニシリーズに分けられた12话のエピソードで终わっている。

スペイシーの大げさで勿体ぶった演技はワンシーズンは楽しいが,决して “プレステージ电视”(映画に匹敌するような优良テレビ番组を称するときに使われる)に相応しいものではない(2015年のエミー赏受赏は当时困惑したが,振り返ってみると更にその思いは强い)。

スペイシーの演技についての夸张された评判によって,彼の行いに监视の目が行き届かなかったことにも注目したい。
スペイシーが言われているような利己的な行为を大っぴらにやりおおせたことが理解しがたいなら,(番组が初めて発表された)2011年,あのケヴィン·スペイシーがテレビをやる,しかもNetflix的というオリジナルシリーズを作ったことがない,目新しくて,确证もないストリーミング·プラットフォームで,という事実を考えてみれば良い。おそらく撮影现场ではスペイシーに逆らえるものは谁もいなかっただろし,脚本家がスペイシーの演じる役のために无駄骨を追っていることが批评家にも视聴者にも明らかだったとしても,彼が缔め出されることなどありえなかっただろう。

ライトを中心に据えたファイナルシーズンとなることが确定して以来,私はクレアはフランクよりもずっと魅力的なキャラクターだということを考え続けている。彼らはコインの表と里の关系で,冷酷で计算高く,人间味が薄く,どんな犠牲を払っても権力そのものを求める人种だ。だが。クレアは自分の行いが招いた结果をフランクよりもずっと深刻に受け止める。シーズン3では,ロシアのLGBT活动家の自杀に心を痛め,ロシアの指导者を非难するような政治的に无分别なスピーチをしてしまう。それはフランクの场合には见たことがないような,イデオロギーのほころびで,そのような瞬间にクレアのキャラクターは魅力を感じさせるのだ。

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シーズン4の最后までは,クレアにそのような人间らしさが见えるのはごく稀だった。クレアは铳撃されて生死をさまよっていたフランクに対して,何の感情もないことをはっきりと认めている。シーズン5で彼女は初めて杀人に手を染める。それは壮绝さを极めるものであり,彼女は自分の爱人であるトム·イエーツ(ポール·スパークス)に毒を盛り,行为の最中に死んでゆく彼の姿を见届けるのだ。彼女が彼のことを本当に爱していたのではないかと思える节があったがゆえに,これは视聴者にとって惊きの展开だった。クレアはついに后には引けないところまで来てしまう訳だが,彼女は一晩にしてここまで至った訳ではない。前述の活动家の自杀,大学生时代に経験したレイプ被害,そしてシーズン4での母の死を経て,彼女は时脆さを孕みながらだんだんと悪へと堕ちていく。モラルの腐败が根を张り次第に育っていく様は,まさしく我々が求めているアンチ·ヒーローの物语だ。一方のフランクは邪悪な状态で始まり,弱さもほとんど见せずに,単に邪悪に振舞う。卑怯な行いに対して彼が一切何も感じていないと明らかになってしまうと,途端にそれは浅墓なものとなる。

视聴者がフランクよりもクレアに味方してしまうのには他にも理由がある。ライトの演技は间违いなくスペイシーよりも素晴らしいし,最新の数シーズンを见ればそれは明らかだ。それに心から権力を求める人物として描かれることは女性にとって変革的だ。そして,クレアは自分の方がより贤く能力があるという思いを募らせながらも,常に夫の胁役を演じることで彼女の野心は不当に扱われる。

クレアが密かに愤りを募らせていくにつれ,视聴者の愤りも募っていく。「ハウス·オブ·カード」の中で一番気持ちが良いシーンは,シーズン3でフランクが大统领になった直后だ。ロシアの指导者との关系を彼女が阻んだことに腹を立て「决して君を大使にするべきではなかった」と噛み付いたフランクに対する彼女の切り返しは见事だ。「私は决してあなたを大统领にするべきじゃなかったわね」。彼女は次第に玉座の背后で権力を握ることに饱き,玉座そのものを欲するようになる。そして,ついにはシーズン5の最后でそれを手にする。フランクは今までの数々の不正が暴かれ,大统领の座を退くことを余仪なくされるのだが,自分の恩赦を条件にクレアに権力を手渡す。しかし,クレアはその约束を见事に里切る。最后のシーン,彼女はフランクからの电话を切りながら,カメラに向かって穏やかな表情でこう言い放つ。「私の番が来たわ」

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主役がスクリーン上に现れることなく退くように脚本を书き换える,という难题は残っているものの,シーズン6ではクレアは主人公となり,ついに彼女はフランクに邪魔されることなく,一人で大统领执务室に登场することになるだろう。今年5月,ライトは视聴者と同じ认识の上で,スペイシーと同じ报酬を払うようプロデューサーに要求していることを明らかにした。「私は统计结果を见てたのだけど,クレア·アンダーウッドが一时期はフランクよりも人気があったの」とライト。「だからそのことを持ち出して,「私にちゃんと支払うべき,さもないと公表するわよ」って言ってやったのよ」
 
今春の时点ではその升级は実现していないようだが),今こそライトの报酬をアップさせるべきだ。しかし,ライトが与えられるべきものを手に入れるために,スペイシーの失脚は必要あったのだろうか?私は近年で初めて,「ハウス·オブ·カード」の新シリーズが楽しみになっている。クレアにのみ焦点を绞られた8话のエピソードと,そこに描かれるはずの彼女の立体的奇怪さはかなりの见ものだろう。しかし,これは随分前に起きてしかるべき事だったし,ファイナルシーズンがどんなに力强いものになろうとも,スペイシーの解雇という现実はライトのスポットライトに阴を落とすに违いない。

照片:Getty Images翻译和文字:Naoko Ogata

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